勉強の先取り・低学年から塾は必須ではないけどやった方がいいと思った

小学校低学年から塾は必要か?

勉強の先取りってした方がいいの?

結構気になっている親御さんも多いと思います。賛否両論あるので、昔は私も迷っていました。

でも、今は、過去の自分に「やらせて正解だったよ!」と自信を持って言える賛成派です。

必須ではないけど、やっててよかったというのが、幼児期から先取り学習して、小1から塾(サピックス)に入れて感じたことです。

昔、家庭教師とか塾でバイトしてた時も、多分やらないよりやった方がいいと思っていました。

先取り教育や低学年から塾に行くデメリットやリスクも全くないわけでありませんが、やり方次第でしょう。

子供の能力、性格、得意不得意などを見極めて、親御さんがうまくコントロールしてあげれば、どちらかと言えばプラスになることの方が多いんじゃないかなーと感じています。

目次

低学年から塾のメリット

冒頭にも書いたとおり、小1からサピックスに通わせたのですが、いろいろメリットがありました。受験するしないに関わらず、習い事の1つとして、サピに限らず塾に行かせるのはアリかもしれません。

 

1.勉強の習慣が付いた

まず、勉強の習慣が付きました。塾の宿題や残った問題をやらせていたら、いつの間にか親からガミガミうるさく言われなくても(特にパパ)、ほとんど毎日、勉強するようになりました。

学校の宿題も、あまり嫌がることはありません。

逆に、なぜ勉強を嫌がるか・・・それは、勉強の大変さや苦しさがあるからです。

これは、大人もそうだと思いますし、多くのお子さんに当てはまることでしょう。

人間はそういうモノから逃げるようにできていると聞きます。まず最初の段階で、とりかかるまでのハードルが高すぎると勉強にとりかかれないのだと思います。

しかし、工夫次第で、そのハードルをどうにかすることが可能だと思います。(やり方はいろいろあります)

 

うちの子の場合、勉強の習慣がついたのは、算数の基礎力トレーニングの影響が大きいです。

開始しちゃえば、あとはすんなりやってくれるのですが、勉強を始めるまでに、だらだらして、時間をムダにしがちでした。

サピックスの基礎トレは、毎日1ページずつ計算などをやるのですが、簡単な問題ばかりです。

勉強始める時の、ちょうどいいウォーミングアップになっています。

簡単な問題ばかりなので、始めるまでのハードルが低く、勉強に取り掛かりやすいんだと思います。

基礎トレ始めた後は、流れに乗って、学校や習い事の宿題及びその他を完了!というのが、うちの子のパターンです。

 

ところで、「中受するにしても、低学年から、そんなに勉強しなくても大丈夫だよー」っていう意見もあります。私もそう思わなくもないです。

しかし、小3まであまり勉強してなかった子が、受験勉強が本格化する小4からいきなり勉強できるかというと、ムリがあると思っています。

新小4以降に入塾してきて、いきなり最上位のクラスに入ってくる子の多くは、それまでかなり勉強しているものです。

少しずつ、低学年のうちに勉強する習慣をつけておいた方がいいでしょう。

 

2.楽しく勉強できる

塾での授業を実際に見る機会はないのですが、我が子はじめ、いろいろな人から話を聞いた限りでは、楽しく勉強できるように、先生がいろいろと配慮してくれたり、授業にも工夫が施されているようです。

サピに限らず、低学年のうちは楽しく勉強する方針の塾が多いですね。

姑に「低学年から塾なんてかわいそう」とか言われましたが、むしろ逆です。娘は毎週サピの授業を楽しみにしています。

あまり厳しくビシバシと指導されることもなく、子供の知的好奇心を上手に育ててくれてもらっていると感じます。

楽しく勉強できれば、勉強に対してそこまでネガティブになったり、それほど苦痛になったりしません。

おかげで小学校でも、比較的モチベーション高く勉強できているようです。

 

3.理解が深まる・頭に定着しやすい

いい感じで学校の勉強の予習になりますし、余裕を持って授業を受けられます。

逆に、低学年のうちは、塾もあまり先取りしないので、塾での勉強が学校の復習になる場合もたまにあります。

一度やったことをまた復習するので、忘れちゃった事でも思い出すことができて、頭に定着しやすく、より理解が深まります。

勉強する時間も増えるので、学校の勉強以外に何もしないよりは、学力が上がっていると感じます。

低学年の基礎って結構大事で、低学年で習う国語や算数を疎かにしてしまったがために、高学年で失速してしまう子もいると聞きます。

そして、中学や高校以降のその後の人生においても、さらに差が開いていく原因にもなってしまいます。

何度も勉強してガッチリ基礎固めできつつあるのは、メリットとして大きいと思いました。

 

4.思考力・応用力などが身につく

学校の授業はインプットが中心。もちろん、インプットは大事ですし、演習問題を解く時間もあるのですが、日頃からアウトプットが足りないと思っています。

受け身で授業聞いている時間が多いです。もちろん、授業で発言したり、何かの発表会があったりしますが限定的です。1クラスの人数も多いですし…。

ペーパーテストは学校でも塾でもありますが、それ以外にもアウトプットする事がすごく大事ですね。

我が子にとっては、第二の学校である塾がアウトプットする場になってて、すごくいいなーと感じます。

それはサピが討論形式の授業だから。(とは言え、塾でもインプットがあります。)

サピもそうだけど、最近の塾は、低学年のうちから思考力を養わせる感じで、なぜこうなるのか、どうすれば解決できるのか、いろいろと考えるような授業をしてくれます。

クラス分けされて、同じくらいの学力の子達が集まり、そこでいい刺激を受けています。

知識量も増えたけど、記述力、論理的思考、算数(数学)的思考力、問題解決力、処理能力、コミュニケーション能力など様々な力を伸ばしてもらっていると感じます。

 

5.目標ができる

通っているうちに、子供なりの目標ができたりします。

    • 次もこのクラスにいられるようにor上のクラス行けるようにテスト頑張る
    • テストで塾の友達より良い点取りたい
    • この問題を5分以内でやる
    • 難しい問題でも親の力を借りずに解く
    • ケーキ屋さんになるためには、お金の計算が必要だから算数頑張る
    • お医者さんになって病気で苦しむ人達を助けたい
    • 学校の先生になりたい

といったような目標が色々と出てくるようになりました。

目標はコロコロ変わって全然いいと思いますし、夢を持つことも大事です。

子供なりに夢を持って、それに向かって頑張ったり、小さな目標をクリアしていくことで、より大きく成長するものだと思います。

 

6.子供の自信になる

同じ小学校の子(娘の先輩含む)で塾に入っている子を思い浮かべてみますと、主に勉強で、スクールカースト上位の子が多いように感じます。

    • 授業中の態度が良く、テストも高得点でよく褒められる
    • 成績が良く親や親戚に褒められる
    • 先生から指されて良い答えを言って、クラスの子からすごいと認められる
    • 読書感想文等で賞を取る
    • 班のリーダーや発表者に抜擢される

とか、いろいろチャンスが巡ってきたり、良い事があるので自信になると思います。

 

7.塾の先生に学習面の相談ができる

子供の学習において、何かあれば相談できるのは心強いです。面談していただくことで、子供の得意不得意も分かりやすいですし、成長に必要な事が見えやすくなります。

もちろん小学校の先生にも学習面の相談できますが、うちは公立小だからか、公務員である先生達はどこか保守的で、事なかれ主義な傾向です。

でも、当然だと思います。

小学校の先生達には、児童達が問題やトラブルを起こさない事が、まずは求められます。

学習面含む学校生活において、全体の大半を占めるあまり問題ない子達よりも、ごく少数の問題ある子に対して、手厚く指導することを優先するので、もっと上位層を伸ばそうとか、もっと生徒達の能力開発に取り組もうというのが、どうしても後回しになってしまいます。

児童達が多少優秀になったとしても、評価はいつもどおり同じでしょう。よっぽどじゃないと。

評価が上がったからと言って給料が大幅に増えるわけでもなく、毎年無難に定期昇給していくのでしょうから、めちゃくちゃ頑張って、多大な労力使ってまで、いい評価を得ようとは考えないでしょう。

なので、学校生活で特に問題を起こさない我が子の場合、先生と面談してもいろいろ褒められて、それでお終いです。

それはそれで嬉しいのですが、先生は毎日見ているのですから、長所と短所とか、成長するために必要な事とか、もっといろいろ話してもらいたいんですよね。

そういう部分では、ちょっと不満がありますが、公教育と中受のための塾では目的が違うから仕方ないと思っています。

その点、塾では実績、つまるところ難関校に何人合格できたかが大事なので、先生達は難関校に合格できる子を1人でも多くしたいと、学習面でしっかりアドバイスして下さるのはメリットです。

聞けばいろいろ的確なアドバイスをいただけたりします。逆に聞かないとアドバイスもらえないかもしれませんが。

 

8.塾の先生の言う事なら素直に聞く

親が一生懸命教えたり、勉強やらせようとしても、子供が言う事を聞かないことがありますが、先生の言うことだと、素直に聞いたりします。

先生が言った宿題をちゃんとやったり、”これやるといいよ”と言われた事をやろうとするというメリットがあります。

 

9.少しだけ学童代わりになった

我が家は共働きなので、学校終わってから子供が1人だけで過ごさせる時間が結構あります。学童に行ったりもしますが、いつも同じようなものなので、飽きちゃったりもします。

夏休み、冬休みや春休みも、共働き世帯にはキツイです。特に夏休み、小1の壁が一番高く感じる時期だったかもしれません。

 

こんなに休みいらないから、もっと勉強させまくって、日本の未来を背負って立つ子供達の頭脳を世界最強に鍛えまくるように教育改革してもらいたいものざます!

オンリーワンよりナンバーワンでしてよ!!

と、時々思ったりします。

・・・で、話を戻しますと、塾があったおかげで、放課後1人で過ごす時間を少しだけでも減らすことができたのは良かったです。

あと夏休みも。夏期講習は数日だけで、しかも短時間なのですが、それでもダラダラ過ごしがちな長期休暇にクサビを打ち込むことができたと思っています。

 

10.学校以外にも居場所やお友達ができる

家の外において、学校以外にも塾という別の居場所があるため、学校だけが唯一の世界みたいにならない事がよかったと感じます。

塾で一緒になった別の小学校の子で、何人か仲の良い友達もできました。

仲良くなって、お互いの家に遊びに行き来しています。

小学校の友達とは、また違う考え方だったりするので、いい刺激になっていると思います。

 

11.中学受験の情報が入手しやすい

塾に行ってるだけでも、中学受験の情報がいろいろと入ってきます。

例えば、

    • 各中学の特徴やかかる費用
    • 合格に必要な概ねの偏差値帯
    • 低学年のうちにやっておいた方がいい事
    • 受験した先輩達の体験談

なので、保護者としても低学年のうちから子供の将来について考える時間も増えましたし、考えるにあたって、現実味が出てきたと感じました。

 

12.塾通いに慣れる

大したメリットではないのですが、受験勉強が本格化する小4までに、塾通いに親子とも慣れますので、後から入ってきた親子より少しだけ余裕が持てると思いました。

 

13.親としてもやってる感がある

親として、やる事やって頑張った気になると感じます。と言うと自己満か!?ってなりますが、多少それもあります。

しかし、それよりも、ただ何もしないで不安になったりするよりは、「子供の教育のために良いと思った事をしっかり実行している」と思えるので、後になってあまり後悔しないかなと思います。

「いつやるか今でしょ」って言葉が昔流行りましたが、それぞれのタイミングで最善の道を選択して、頑張っていればきっと見えてくるものもあると思います。

それは、進学塾じゃなくても、習い事でも、遊びでも、仕事でも、人生でも同じかもしれませんね。

 

低学年から塾のデメリット

うまくやれれば、上記のようなメリットがあると思います。でも、よく言われているようにデメリットやリスクもありますね。

 

1.学校の授業を軽視・話をきちんと聞かない

もう知ってる、簡単すぎる、聞かなくてもできるからいいやーと学校の授業を軽視したり、先生の話をきちんと聞かない子もいます。どうやら、うちの子にもこの傾向が若干あるので、時々注意しています。

マジメに授業受けている子に追い抜かれてしまったり、学校の成績が低下する原因にもなりかねません。

あと、先生から見て、「態度が悪い子だ」と思われてしまう子もいるみたいです。これじゃ、損してしまいます。

 

2.深く理解しようとしない・あまり興味を示さない

メリットのところで、理解力や応用力がつくと述べましたが、必ずしもそうならない可能性もあります。

正解できればもうそれだけでOKという考え方に偏ってしまい、知識欲や探求心などが、希薄になってしまうリスクもあると思います。

どうしてこうなるんだろう?もっと知りたい!、これを解明したい!!といった気持ちがないと、単に暗記に走りがちです。

「とりあえず点さえ取れれば、親にも先生にも褒められるし、少なくとも怒られないんだから、解き方覚えちゃえばいいやー」と・・・。

これって後伸びしなくなる原因になりそうに思います。

文字情報だけ覚えれば、基本的なテストで点を取る事は可能かもしれません。しかし、理解して消化できた内容じゃないと、応用問題には対応できませんし、学んだ事から更に考えていく事はできません。

将来的に社会に出た後を考えると、学んだ事をどんどん深堀・発展させていくような”思考力”って大事だと思いますし、これが乏しくなってしまったら将来的に結構不安です。

点さえ取れれば、それでいいという考え方は改めさせるべきでしょう。

 

3.できないと親もがっかり・子供を責めてしまうリスク

親としては、せっかくお金もかけて低学年から頑張らせたのに、塾にも入ってないコよりも、学校のテストの点数や成績が悪いと、がっかりするものです。

余談ですが、低学年からの塾は必要ない、先取りなんてしなくていいと言う人の中には、自己防衛からそう言ってる人もいるんじゃないかな~と時々思います。

「あの子、サピに行ってるのに、たいしたことないわね~」って思われたくないですからね。

逆に、塾に通っているなら、出来てほしいですよね。

しかし、できないと、保護者も子供を奮起させようと熱くなって、ついキツイ言葉を言ってしまいがち。

せっかくこれまで頑張ってきた子供を責めたり、否定してしまったら、親子の関係が悪化しちゃうかもしれませんし、本当は伸びるのに伸びなくなってしまうかもしれませんね。

 

4.親の負担が増える

塾代って結構高いです。低学年とは言え、年間に20万とか30万とか、かかります(塾にもよる)ので、それなりに金銭的な負担があります。

それに塾への送迎、家庭でも勉強を見てあげたり、勉強の進み具合の管理をしたりで、そこそこ時間もとられます。あと体力も使いますよね。

お金も時間も労力も、何気に親の負担が結構増えて、大変さは感じます。

 

5.勉強が嫌いになる・モチベーション低下するリスク

塾に入れると、子供の心身共に少なからず負担がかかります。

それで鍛えられて強くなるのならいいのですが、病んでしまっては意味がありません。

相手はまだまだ小さな子供なのです。

テストの結果によってクラス落ちの恐怖もあるのですから、ストレスも感じるでしょうし、テストの結果で一喜一憂しちゃったりもします。

学校と塾での勉強、宿題、親から課される家庭学習、その他習い事の数々……このくらいやれるだろうと思ってたら、実はオーバーワークかもしれません。

勉強が負担になって、勉強が嫌いになったり、モチベーションが低下・バーンアウトしてしまうリスクがあると思います。

 

6.勉強以外の体験が不足する

例えば、親が子に塾で上位クラスにいさせたいがために、ガリ勉させてる場合、勉強に時間的なリソースを費やすあまり、他の経験が不足してしまう可能性もあります。

勉強も大切ですが、小さな子供にとっては、自然に触れた経験、友達と遊んだ経験、いろいろなイベントに参加した体験、親はじめ様々な大人と接した経験なども大切でしょう。

中学受験においても、低学年での体験が大事だと言われたりしますし、そもそも学力以外に人間性のレベルアップも大切だと思います。

「あの人頭は良くて仕事できるけど、人間性は・・・」とはなってほしくないですね。

 

7.ガチ勢・意識高い系だと思われる

小1からサピックスに入れているのが、娘の友達のママに知れると、問答無用でガチ勢だとか、意識高い系だと思われることがあります。

水泳、ピアノ、公文とかの話には適当な相槌するのに、塾(特にサピ)の話には、よく食いつく親御さんは多いですよね。

うちの子がサピに行ってるのがバレた日には、根掘り葉掘りいろいろ質問してくるママさんがいました。人それぞれだと思うのですが、まだまだ低学年からの入塾に否定的な人の方が多いなーと感じます。

「低学年なのに、かわいそう」と言われた事もありました。

まあ、嫉妬やっかみ、焦りもあるのでしょう。

低学年のサピって週1しかないし、学習量としては他の塾とか勉強系の習い事と大して変わりませんから、そんなにガチ勢だと思いません。

本当に勉強ガチ勢って塾の他にも、もっとやってたりするものです。

学年が1つ上の、小2なのに何時間も勉強させている(さすがにやらせすぎ?)保護者の方が知り合いにいますが、もう鍛え方が全然違いますね。本当に小2ですか?って感じです。(学年違くてよかった)

まあ、とりあえずは、そういう周囲の雑音に負けないで、惑わされずに、自分の信じる道を行こうと思います。

 

8.風邪・感染症などのリスクが増える

同じクラスの塾生達、駅・電車やバスでの混雑など、人と接する機会が多くなりますので、通塾する以上、これは仕方ありません。

特に冬はコワいですね。

オンライン授業ならこういったリスクはないのですが、対面だとちょっとリスクはあります。

個人的には対面授業に賛成派なので、新型コロナもあってコワいけど、

リスク < リターン と判断しました。

 

 

9.通塾時のトラブルのリスク

一人で塾に通う場合、いろいろなリスクがあります。

事件や事故に巻き込まれる、電車に乗ってスイカを無くす、スイカの残高が足りなくなるなど、トラブルには注意しなければなりません。

もし、何かあった時にはどうしたらいいか家族で話し合ったり、子供に教えておく必要がありますね。

 

10.小学校内でのトラブルのリスク

小学校内でのトラブルもリスクとして考えられると思います。

特に同じ塾で同じ校舎に通っていると、子供同士のトラブル、ママ友とのトラブルのリスクが高まると思います。

ママ友とのトラブルは、まあ大人なので、なんとかなりますが、問題は子供同士のトラブルですね。

    • 塾に一緒に行こうと約束したのに不意にした
    • 塾の成績でケンカになった

低学年なので、志望校がからんだトラブルはまだないですが、ちょっとしたトラブルはたまに聞きます。

 

先取り学習のメリットとデメリット

うちは国語と算数については、半年~1年くらい先取りさせています。先取りのメリデリは、前述したのと、ちょっと違うのもあるけど、概ね似通っているなーと感じます。まとめるとこんな感じだと思います。

 

メリット

・学校や塾での授業が復習になるので、理解が深まる・定着しやすい

・余裕をもって授業を受けられる

・子供の自信になる

・塾で先取りが始まった時にムリなくついていける

 

 

デメリット

・学校の授業を軽視するリスク

・深く理解しようとしない・興味を示さなくなるリスク

・難しくて勉強が嫌い・モチベーション低下

・親の負担が増える(お金、時間、体力など)

・子供に厳しくしすぎるリスク

・その学年になれば簡単に理解できることでも時期が早いため苦労する

・学年が進み、周囲にすぐ追いつかれてしまうと親も子もがっかり

 

 

気を付けた方がいいと思う事

ここまで書いてきたとおり、低学年からの塾や先取りについて、いい事ばかりではありません。デメリットもあるので、気を付けた方が良さそうな事がいろいろあると思っています。

親としてまだまだなところもあるのですが、なるべく以下について心がけるようにしています。

 

1.子供と一緒に目標を考える

    • そもそも勉強する理由って何?
    • 行きたい中学ってどこ?
    • 将来どうなりたい?

これらはやる気に関わるので大事な事だと思います。子供の目標、つまり、内発的動機づけ。

子供だけで考えるのは難しいので、親がいろいろな材料を提供しながら、一緒に考えていくと良いでしょう。

モチベーションに関わらず、親がシステマチックにやる方法もありますが、その子の幸せを考えた時に、やる気や目標って大事だと思います。

子供を勉強するマシーンみたいにはしたくないですし、無理やりやらせてもバーンアウトしてしまうかもしれません。

 

2.学校でも先生の話をちゃんと聞くように言い聞かせておく

「塾でやって知ってるからいいやー」ではなく、学校でもちゃんと先生の話を聞くように子供に言い聞かせておくことは大事です。

塾より学校で勉強する時間の方が長いのですから、おろそかにしちゃいけないと思います。

知ってることが多いかもしれませんが、知らない事も先生が教えてくれるでしょうし、先取りしてやったにしても、前の事だから忘れてしまっているかもしれません。

 

3.興味をひく・考えさせるような声掛け

「点さえとれればいい」と深く理解しなかったり、興味を示さなくなるという事を避けるために、普段の生活の中で、興味をひくような声掛けをした方がいいと思います。

    • もっと大きくて強くて長生きするカブトムシに育てるにはどうしたらいいと思う?
    • 来週お友達と約束していた日に遊べなくなっちゃったけど、どうしたら一番いいと思う?
    • この漢字はどうしてこう書くようになったんだろうね?
    • この前より美味しいケーキを作るために、どうしたい?
    • リカちゃんの一番かわいいコーデを考えてみよう
    • もっと美味しい野菜に育てるために、どうしたらいいと思う?
    • スイミングのタイムを1秒速くするために、何をしたら速くなると思う?
    • 10時に間に合うように、何時頃出発しようか?

何でもいいので、疑問を投げかけてみたり、子供が興味ある事について、突っ込んだ質問をしてみるといいかもしれません。

 

4.オーバーワークにならないように

勉強のできる量には個人差があると思います。その子がムリなくできる量にとどめておかないと、オーバーワークになってしまうでしょう。

オーバーワークになると、自分で考えるのを避け、暗記中心になっていったりするようです。つまり、勉強が作業化していくのです。

それはそれで、何もしないよりは、学力は伸びるかもしれません。でも、勉強が嫌いになったり、バーンアウトして、高学年で失速してしまう原因になり得ると思います。

 

5.親が厳しくしすぎない・褒める

勉強が嫌いになる主要因の1つが、親が厳しくし過ぎることだと感じます。厳しくしすぎても、自己肯定感を損なったり、勉強から逃げるようになります。

勉強しているフリをしたり、勉強しても難しい応用問題には挑戦しない…とか。

最近は、学校や塾では、あまり厳しくされないため、厳しくしてしまう大人は大抵の場合両親でしょう。

褒めて手の平でうまく転がした方が、勉強に対してポジティブに取り組んでくれると感じます。自己肯定感を高く維持したまま、上手に伸ばしてあげる感じですね。

でも、何でもかんでも褒めるのは問題かもしれません。それは、過去記事に書いたとおりです。

 

6.先取りさせすぎない

子供の発達にも段階があって、まだ基礎ができない段階で進み過ぎてしまうと、ムリが来ます。ムリなく先取りできる範囲は、そのお子さんによっても教科によっても違うでしょう。

子供の能力以上に、先取りさせても、学力を伸ばせなかったり、勉強がつらくなったりします。

しかし、3月生まれとか、早生まれの子が半年以上も先に産まれた子達と同じ授業を受けていることを考えると、生まれた月より、半年くらいなら、ムリなく先取りできそうだと思っています。

うちの場合、先取りは四谷大塚のはなまるリトルのテキストで、算数と国語の先取りをさせています。国語は得意なので1年近く先に進み、算数は概ね半年先の事を学ばせているという感じです。

もっと先行きたいのはやまやまですが、うちの子の場合は、これ以上先行くとムリがありそうでしたので、この辺りまでに留めました。

 

7.他の子との比較ではなく、どれだけ成長したかを見る

確かに、ライバルである他の子に、勝って欲しいです。頑張ってライバルを上回ってほしいがために、「〇〇ちゃん(ライバルの名)はすごいよね~、それに比べて、あなたは…」とかついつい言ってしまうのが親というものです。

でも、比較された子の心は傷ついてしまうでしょうし、やる気も低下してしまうと思います。

しかし、結局、受験本場において、このレベルの試験で何点取れたら合格できるという相場が、ある程度は決まっています。

多少の誤差はあるものの、毎年、同じくらいのレベルじゃないと合格できないはずです。

スポーツみたいに、相手を倒したりする必要はなく、そのレベルまで成長できればいいのです。

人との勝負というよりも自分との勝負と言えるでしょう。

なので、どれだけお子さん自身が成長したかを見た方がいいですね。

 

8.同じ小学校の子が少なそうな校舎を選ぶ

これは良かったのか、ちょっと分からないところがありますが、実は同じ小学校の子が一緒だとゆくゆくはトラブルになる可能性もあり得そうだと思ったので、自宅から1番近くの校舎ではなく、2番目か3番目の校舎を選びました。

それでも通塾時間を比較すると、往復で10分も変わりませんでしたし、狙い通り同じ小学校の子は、同じ学年に1人もいないようでした。

一緒に通塾できる子がいた方が、防犯上安心感がありますし、いいのかもしれませんが、それよりもトラブルのリスク回避を優先しました。

 

9.教育費が増え過ぎないように

あれもやった方が良い、これもやった方がいいと、いろいろやりすぎて教育費が膨らんでしまい、生活を圧迫してしまうのは困りものです。

費用対効果を考えて厳選する、収支のバランスを考えて教育費の上限を決める等すると良いでしょう。

まだまだ低学年、この先かかる教育費はどんどん増えていくので、ムリしすぎないよう計画的にすべきだと感じました。

 

最後に

先取り学習や低学年からの塾について、思った事を書いてみました。賛否両論あるところですが、デメリットの部分をうまく抑え込めれば、学力も伸びるし、バランスの取れた素晴らしい子育てができるのではないでしょうか。

学校の勉強だけで、他に何もしないよりは、”やった方が伸びる”と思う今日この頃です。