私立小学校お受験やめた理由!行く意味もあるけど見栄より実を取る

私立小学校受験するのやめることにしました。

子供が年少だった頃までは、私立小学校受験させたいなと思い、受験対策するべく、幼児教育の教室や私立小学校を調べていました。お受験用の幼稚園に入園させようか検討もしました。

「子供に最高の教育環境を与えてあげたい」というのは多くの親が思うことでしょうし、教育熱心な親なら尚更でしょう。都内の私立のレベルは高いため、行かせる意味もあると思っています。

でも、最終的にはお受験しないことにしました。私にとって私立小に入れようとするのは単なる親の見栄。

費用対効果や我が家の状況等をふまえて熟考した結果、実は近所の公立小学校がベストな選択なんだと感じました。逆にお受験しても後悔しそう。

公立小でも十分ですし、幼児の頃から受験させて将来のレールを敷いてしまうのはやめておこうと思いました。

人によっていろいろな考え方があります。正解も分かりませんし、ないと思います。なので、どうしたいかが大事でしょう。

私立小を否定するものじゃなく、あくまで我が家の場合は公立小を選択したということで、悪しからず。

小学校受験考えている方、受験やめた方のご参考にしていただけたら嬉しいです。

 

私立小学校だと環境がいい

いい環境の中で学校生活を送ることが可能ですし、公立小と違って画一的ではなく、学校によって様々な特色があります。

    • レベルの高い子が多い
    • 先生の質が高い
    • お上品な子が多い
    • 設備が整っている
    • 教育熱心な保護者が多い
    • 有名私大の付属小に入ればエスカレータ式に進学可能
    • 小1の壁に対するきめ細かく手厚いサービス(習い事など)
    • 中学受験対策のサポート
    • 学級崩壊等のリスクが少ない
    • 男子校や女子校もある
    • 学習カリキュラムの自由度が高く、学校によって特色がある
    • カトリックやプロテスタント等の宗教について学べて理解を深めることが可能
    • PTAがない学校もある
    • グローバル教育に力を入れている
    • のびのびした自由教育
    • 予算の使い方が柔軟なため社会情勢等の変化に対応しやすい(コロナ対応とか)

などなど、学校にもよりますが、いい面がたくさんあって、行く意味はあると思います。なので、自分の方針と合っている学校、子供の力を伸ばせそうな私立小学校に入れたいなーと途中までは考えていました。

 

 

私立小お受験をやめた理由

でも、結局は小学校お受験やめました。ママ友から上のお子さんを私立小に入れて後悔したという話も聞いたりしましたが、何よりうちの子にとって、私立小に行かせることがベストな選択肢ではないと感じたからです。

 

1.お金がかかる

まず、お金がかかりすぎます。

超大金持ちだったら私立に入れようと頑張ったかもしれませんが、お金がかかりすぎます。私立小に通わせる親の半数は、世帯年収1200万円以上と言われていますが、それでも結構厳しいなと感じます。

文科省によると、平成28年の私立小の学費平均は年間約150万円。公立は約32万円。

もちろん学校にもよりますが、それ以外にかかるお金があるので、もっとですね。そもそも、お受験のための塾や教室代も年間100万とか200万とかかかりますし、入学後も塾代とかいろいろかかります。

うちの場合、習い事を厳選していくつか辞めさせなきゃ厳しくなってしまいます。

それだけお金をかけて、得られるものを考えると、「そこまでの価値があるのだろうか?」と疑問に思いました。

 

2.付属小だと上限を決めてしまう可能性

合格できるかどうかは分かりませんが、仮に有名私大の付属小に行った場合、おそらく大抵の場合、エスカレータ式でその大学まで内部進学可能です。偏差値の高い大学でも、小学校のうちから入っておけば、後でそれほど苦労しなくて済みます。

普通に一般受験してたら到底合格できないかもしれない大学を、高確率で卒業可能だというメリットがあるわけです。

自分でできる子なら勉強する環境は整っていますし、将来受験しなくていい分、様々な経験をすることが可能です。

しかし、その一方、それで満足してしまう可能性も高いと思います。(その私大がベストだと考えるならそれでOKですが)

どんどん様々な事を学んで欲しいのに、温室育ちになってしまう可能性があるのは懸念点。

例えば、付属小でトップレベルの男子が、筑駒、開成、麻布とかに挑戦したいと頑張れるでしょうか?

女子なら桜陰、女子学院、豊島岡とかに合格できるでしょうか?

よっぽどじゃないと、多分ムリでしょうし、別に受けなくても「十分レベル高いからここでいいや」と現状に甘えてしまうでしょう。

内部進学すると、今度は中学受験で入ってきた子達に負けないように頑張らなきゃいけません。中受で激戦を勝ち抜いてきているので、公立出身者に逆転されてしまったりもします。

上位層についていけなくなって下位に甘んじてしまったりするかもしれません。

知り合いのママ友の中学生のお子さんは、本当にそうなってしまったそうで、悲しかったらしいです。

難関校で付属小学校がある学校は限られているので、かなり高倍率のだったりします。そんな中、必死に頑張って合格させて、高い学費も払ってきたのに、公立小出身者達にあっさりと抜かれたのですから。

当然だけど、エスカレータなのは大学までで、それ以降はそうじゃありません。なので、肩書だけでなく、社会に出てやっていける真の実力をつけさせたいです。

自分の人生を自分で切り開いていくような逞しさ、ブレない芯の強さとかも。

我が子を千尋の谷に落とす…じゃありませんが、その節々で、乗り越えていくべき修羅場があった方がいいのかもしれないと感じました。

 

3.勝負は中学受験

では、大学の付属小ではない私立小に行った場合はどうでしょう。結局、中学か高校か大学で受験することになるはずです。最近は中学受験に強い小学校もありますね。

しかし、中受で実績のある私立小であっても、超レベルの高い勉強ばかりをやらせるわけではありません。多少の差はあっても、そこまで超越した内容ではないんですよね。

個人的には、”やっぱり、私立小より塾でしょ!?” って思っています。

小学校での勉強はとても大事ですが、学力を上げるためには、結局、塾でどれだけ勉強して、家でもどれだけ頑張れるかにかかっています。本人のやる気やポテンシャルも大事です。

稀に公立高校から塾なしで東大入ってしまうような人とかもいますが、そういう天才的な人は別だと思っています。そういう人って、「受験は教科書をマスターすればいいから…」なんて言うもんだから、やってられませんよね。

話がそれました。

御三家レベルの中高一貫校をはじめ、小学校から入れない進学校も多いです。それに中学の方が選択肢が多い。

なので、勝負は中学受験だと思っています。(もちろん、子供の希望にもよりますが)

もちろん、学校の偏差値だけで人生が決まるわけじゃありませんが、学歴はかなり大事だと思います。

うちみたいな一般的な家庭だと私立に入れたら習い事をいくつか辞めさせなきゃだし、本末転倒になってしまいます。もっと余裕がある家庭だったら別ですが、金銭的に我が家の身の丈に合った教育を受けさせようと思いました。

小学校から私立にいくよりも、その分のお金を塾代とか習い事とかに費やした方が良さそうです。

ってことで、サピに入れました。中受するか分かりませんが、とりあえずビシバシ鍛えたい!

 

4.通学に時間がかかる

名門私立小は、どこに通わせるにしても家から少し離れています。一番近いとこでも往復50分程。近くの区立小は片道徒歩5分なので、少なくとも40分以上は通学時間が余計にかかってしまいます。

中学受験で勝負するならば、通学にかかる時間はネックです。学校から早く家に帰って勉強するor塾に行くためには、通学に時間がかかってしまうのはマイナス。

それに、学校まで遠くて通学に時間がかかったり、電車やバス利用が必要になるということは、犯罪やトラブルにあうリスク、ケガするリスクが高まってしまいます。

普段の生活に費やす時間も確保したいです。

それなら、近い方がいいと思いました。

 

5.親の私が見栄を張りたいだけだった事に気づいた

別に子供は私立に行きたいと望んでいるわけじゃありません。

というか本人はよく分かっていない状態です。

私立を考えたのは、親の私が見栄をはりたかっただけです。小学校受験ってほぼ親の都合ですよね。

私立小の方が環境がいいであろう事を差し引いても、その環境を与えてあげた私がいい親で、経済力もあると周囲にアピールしたかったのかもしれません。

自分の見栄なんかより子供の成長を一番に考えなきゃいけないと思いました。

 

6.子供にいろいろ体験させたい

お受験を通して成長を促す事、環境のいい小学校を目指すのもいい事だとは思いますが、一生懸命お受験対策しても、小1にもなれば大抵みんなできてしまう事ばかりでしょう。

子供の成長は早いですからね。

それなら、お受験でお金や時間も使ってしまうよりも、その分いろいろな体験をさせてあげたいなと思いました。

幼児教育も大事ですが、我が家の場合は保育園でしたので、子供にとって土日や長期休暇は親とゆっくり接することのできる貴重な時間です。そこでお受験対策ではもったいないと感じました。

 

    • 公園で遊ぶ
    • 動物園・水族館などに行く
    • 科学館に行って科学を体験してみる
    • 親子の料理教室に参加する
    • 工作のイベントに参加する
    • 楽器の演奏会に行く
    • 旅行に行く

など、いろいろありますが、その年齢に合った体験をいろいろさせてあげたいと思いました。

 

7.近くの公立小が子供の第一志望

いくつか私立小の説明会に連れて行ったりしましたが、どこにも入りたいと言いませんでした。というのも、肝心の子供が行きたいと思っていた学校は、近所の公立小だったからです。

今通っている公立保育園が公立小学校の近くにあって、園の多くの子供達がその小学校に行くのです。

それにその小学校とのイベントもあって、交流もさかんだし、上の学年の児童達にも園で仲良く一緒に遊んでくれた先輩達がいます。

なので、子供の中でぼんやりとでも、その小学校入った後のイメージができつつあるのかもしれません。

まだ6歳ですが、「ここに行きたい」という意思を尊重すべきだと感じました。

 

8.公立小学校でも環境がいい

都内なら公立小学校でも十分いい環境だったりします。場所にもよりますが、幸いうちの近くの小学校はまあまあ環境がいいと思います。

周りは幼児の時から習い事をいろいろやってきて、多くのお子さんが中学受験するため、学力レベルもそこそこ高い。

それに園で接してきたので、どんな子供達が多いか、だいたい分かっています。

合同運動会とかで見てきた先生や小学校のお兄さんお姉さんを見ると、問題なさそうでしたし、むしろ優秀でバラエティにとんだ子供達が多かったと思います。

あまり知らない小学校へ行くより、ある程度分かっている小学校に行った方が安心もできます。

幸いコロナ時の対応も悪くなかったと聞ききますし、公立でも十分だと思いました。

あ、ちなみにコロナで受験やめたわけじゃありません。コロナは無関係。

 

 

イヤだなと思ったこと

受験をやめるには至らないまでも、私立小に行かせるにあたり、少し問題だなと思っていた事もいくつかあります。

 

親の面接がある

親も面接されますので、合否は純粋に子供の能力だけで決まるわけではありません。子供の出来が良くても、親のせいで落とされてしまうこともあります。

    • 小学校の方針と合うか、協力的か
    • 授業料などの支払いは大丈夫そうか
    • モンペの要素など、人間性は問題なさそうか
    • 両親の知性はどうか

などなど、いろいろな事を見られます。

 

兄弟姉妹で教育格差

うちの経済状況からして、上の子を私立に入れられたとしても、下の子は公立になってしまいます。その時点で姉妹間で教育格差ができてしまう。

なるべく平等に育てたいので、これは私の中でNG

子供が自分で選んだとか、本人の能力的にそれしかなかったとかだったら仕方ないですが、親の都合で教育に差をつけるのは私のポリシーに反します。

 

給食がない私立小も多い

受けさせたいなと考えていた小学校に給食がなく、憂鬱になりました。毎日お弁当はマジできついです。

 

PTAはないけど保護者会はあったりする

PTAない小学校って最高!私立すごーい!!

って思いましたけど、保護者会とか〇〇会とか、別な形でPTAっぽいのがあったりします。その私立によって、負担の大小はあるけど公立のPTAと同じようなものだったりします。

強制参加じゃなくても、親も何らかの形で手伝わざるを得ません。

全く何も手伝わなくていいというのは難しいかもしれませんね。

 

多様な人との付き合うチャンスが減る

私立小だと似たような家庭の子が集まります。生活エリアも生活習慣も似ているような子供達が多いため、いろんなタイプの子供と接するという経験が乏しくなってしまうとよく聞きます。

小学校から女子校だと尚の事そうなってしまうかもしれません。世の中には男性もいるのですから。

やはり、協調性があって、周囲と自然にうまく付き合うことができる子になってほしいです。

いろんなタイプの子供と接して、その中でどう自己表現したり自己アピールしていくか等が、大事だと思います。

 

親同士の付き合いが大変そう

セレブの親同士の付き合いって大変そうだなと思います。上のお子さんを私立に入れたママ友は、お金がかかって大変だーとよく言っています。

洋服や持ち物などにも気を使うし、たまに昼間のお茶会があって、話題も海外旅行の話や高級レストランの話だったり…と大変そうです。

分かっちゃいましたが、私も身の丈に合わなそうです。一応、共働きですし…。

 

受験して落ちたら子供が傷つくかも

大したことじゃないかもしれませんが、もし、受験して落ちたとしたら、子供が傷つくかもしれません(親もですね)。

倍率が高いので、落ちる確率も結構高いでしょう。それがイヤなら最初から受験なんてしない方がいいかもしれません。

小さい頃は、成功した体験をたくさん積ませたいし、落ちた経験はいらないと思いました。

 

受験対策のストレス

受験でストレスもかかるでしょう。

合格させたいと必死になればなるほど親もストレスですし、たくさん勉強やら訓練させられる子供にもストレスがかかってしまいます。

勉強って、目標を持って自分でやるものですから、この段階でムリにやらせてうまくいくかどうか…。

あと、下の子の育児にも悪い影響が出そうだなと思っていました。

お受験やめると決めたことで、肩の力が抜けて一気に楽になりましたし、自然体で育児できるようになったと思います。

 

国立小学校の受験もしないことにした

国立小学校も考えてはみました。公立小と同じくらいの出費で通えて、教育熱心な家庭の子や、レベルが高いしっかりした子が多いからです。

でも、やっぱりやめました。

 

    • 近い国立小でも通学に往復で1時間近くかかる
    • 新しい教育方法等を経験できるのはいいけど、”お試し”されるのはイヤ
    • PTA等で親の負担が公立より大きい。共働きにはツライかも。
    • 抽選で落ちる可能性も高い
    • 娘の行きたい小学校は近所の公立小

なので、うちの場合、結局近所の公立小が一番いいという結論に至りました。

 

最後に

私立小を考えたのは、子供のためもあるけど、私の見栄も大きかったと思います。小学校お受験して合格すれば万事OKで将来が約束されるわけではありません。

私立小にはメリットも多く、行く意味はあると思いますが、子供の成長にとって何が良いのかよく考えてみますと、近所の公立小学校が一番なのかなと思いました。

このお受験しないという選択が、吉と出るか凶と出るか分かりませんが、子供の力を信じましょう。