親ガチャにハズレたと子供に言われて子ガチャに当たったと返してみた

小学生の娘からついに「親ガチャにハズレた」と言われてしまいました。

いつかは言われると思っていました。でも、おそらく「10歳の壁」の頃、周囲と比較して自分の事を客観的に捉えられるようになる頃かなと予想していたのですが、今の子達は小1でも親ガチャって言葉を知っていて使うようです。

これは少なからず上級生の影響もありますね。小4、小3の子とも多少のふれあいがありますし、同じクラスの子のお兄さんやお姉さんは、その学年だったりします。

でも、私なりに言われたらこう答えようと準備はしていましたよ。

それは「私は子ガチャに当たったと思っている!」「一緒に頑張ろう!!」の2つ。

我が子に対してはこれら2つの返し方がいいと思って、そうしましたが、正解はなく、万能な返し方もないと思っています。それぞれお子さんに合う方法があるはずですので、1つの例として、ご参考にしていただけましたら幸いです。

 

1.「親ガチャ」って言葉はあまり好きではない

まず、私自身、親ガチャって言葉はあまり好きではありません。その理由を書いていきます。

①そんなに酷い親じゃなくても否定される

確かに世の中にはものすごーく酷い親が存在します。そういう親の元に産まれてしまったのなら親ガチャに外れたというのは納得です。

しかし、そうではない普通の親でも、親ガチャにハズレたとか言われてしまうようです。

親達は階層別にランク分けされて、当たりだのハズレだの言われてしまいます。

人によって当たりハズレの基準は様々ですが、普通の親でもハズレとか言われて否定されてしまうのは如何なものかと思うのです。

まあ、大抵の場合、本気ではなく愚痴みたいなもの、面白半分だったりするでしょうけど、人を傷つける言葉なので、好きになれませんね。

軽いノリでそんなに悪意がない分、逆にたちが悪いなーと感じます。

 

②努力を怠っている

私の会社に「親ガチャ」言う人がいますが、彼からは向上心があまり感じられません。あまり努力もしてないように見えます。

「努力したって、どうせうまくいかない」と、学習性無力感に似ているかもしれません。

いい加減な仕事をしてミスも多いです。

モチベーションも低く、やる気の無さが周囲に伝わってくるので、社内は敵ばかりなんじゃないでしょうか。

 

③運次第だと諦めている

確かに子供は親を選べないと思います。選べるなら、金持ちで、容姿が良くて、地頭も良くて高学歴で、性格も良い両親の元に、容姿や地頭などを引き継いで、最高ランクの条件で生まれてきたかったですね。

生まれながらにして圧倒的な勝ち組というのは、羨ましいものです。

でも、それはごくごく一握りの人達。天は二物を与えずという言葉がありますが、全てのおいて優れているというのは稀です。

人によっていろいろですが、不得意や欠点があるものですし、大抵の場合、平凡です。

ガチャにハズレたと、「運が無かった」「所詮運命には抗えない」「どうせ私は…」と諦めてしまっている感じが、なんとも勿体ないと思います。

せっかく産まれてきたのですから、自分の人生を切り開こうと頑張って欲しいものです。

例え親ガチャに当たっても後で思わぬ没落が待っているかもしれませんし、親ガチャは最初の一歩にすぎません。

その後も、ガチャはいろいろあります。

保育園に入ったら保育士ガチャ、その後、学校行くようになれば、先生ガチャ、友達ガチャ、先輩ガチャ、後輩ガチャ、入試問題ガチャ、就職後の配属先ガチャ、上司ガチャ、同僚ガチャ、婚活も出会いガチャ、結婚してからも子供ガチャ、ママ友ガチャ・・・。

確かに、人生は運次第なところもあります。

しかし、どんな選択をしていくか、どれだけ頑張るかで、確率だけでなく期待値というものが上げられると思います。

諦めないで頑張っていた方が、人生は好転するはずです。

 

④自分のせいではないという言い訳

仕事・勉強・運動等ができないのは自分のせいではなく、「持って生まれてきたモノがダメ」「親の頭も良くないし運動音痴だから…」みたいに言う人もいますが、言い訳や逃げにしか聞こえなかったりします。

こういった言葉を聞くと、人類が、少なくとも日本人がこれ以上進化する事がないような気がしてしまいます。

親ガチャってお城で言う石垣の部分のスペックを決めるものかなと思います。

その石垣を更に広げて大きく強固にしたり、石垣の上にどんなお城を立てられるのかは、親ガチャの後の話。つまりは本人次第だと感じます。

「逃げずに頑張って挑戦してみようよ!」と言いたいです。

 

⑤親世代以上を攻撃して得意になっている

まだ実績がないような若者達が調子に乗って、親へ反発したり親世代以上の方々を攻撃して得意になっているだけな気がします。

若者世代が恵まれず、絶望感が蔓延しているのは、これまで日本を作ってきた上の世代がダメだからみたいに…。

(個人的には資源の乏しい島国なのに、先進国の仲間入りしているのですから結構すごいと思うんですが。)

その瞬間は心の安寧を得られるかもしれません。しかし、自分らの親世代以上の方々の反感を買ってしまうので、あまり良い事はなさそうです。

 

⑥金持ちや有名人の子達の苦労を知らない気がする

金持ちなら親ガチャに当たったと言う人もいますが、そういう家庭に生まれた人達の大変さや苦労を全く知らないのに、そう言っちゃうのもどうかと思うのです。

私もそうではないので、本当の意味で、ご本人の苦労や大変さは分かりません。

でも、周りにいました。ある政治家のお子さん、社長のご令嬢、とある名家の御曹司、医者の息子さんとかが。

そのお子さん達は、ある意味、親ガチャに当たったと言えるでしょう。

羨ましい反面、傍目から見てるとすごく大変そう…って思いました。

社長のご令嬢は、小学生の頃から、勉強、習い事やらイベントが毎日びっしりと入っていて、

正に月月火水木金金!!

休みの日も、パパの取引先の人が来るのでご挨拶しなきゃとか、パーティ行かなきゃだから遊べないとか…。

小学校で同じクラスになりましたが、放課後も土日も忙しそうでした。お友達と自由に遊んだ事なんてほとんど無かったんじゃないかなーと思います。(でもなぜ親は公立小に入れたのか…)

ある政治家のお子さんは、家族や親戚から「変な事は絶対にするな!パパの政治生命に関わる!!」とか言われてて、日頃から大人しくしていました。

本人の性格かもですが、それにしても少し窮屈な学校生活を送っているように見えました。

中学が同じだった医者の息子さんは、親から「絶対に医学部行け」と言われて、とてつもないプレッシャーがあったと思います。

名家の御曹司は、一族が〇大一家で親から「もっと勉強しろ」「偏差値が全然足りない」って怒られたと、泣いてる姿を見た事があります。

まあ、いろいろな人がいますが、それぞれ大変ですよね。

 

2.答える選択肢をいろいろ考えた

そんなこんなで「親ガチャ」という言葉が好きくない私ですが、子供から親ガチャに外れたと言われることを想定して、いろいろ考えていました。

 

①怒る

親として全否定される言葉ですからね。何の準備もなく、いきなり言われると、怒りたくなります。

でも、怒っても何もいい事はありません。

確かに怒れば、生意気な口を利かなくなったり、言う事聞くかもしれませんが、武を持って制すみたいで、これじゃないなと思いました。

恐怖によってコントロールするのは、子供が受け身になるばかりで、実がない無駄な時間を過ごす事になってしまうと思います。

 

②悲しいと伝える

親としては精いっぱいできるだけの事をしているつもりでも、こう言われると傷ついたり悲しくなりますよね。

「悲しい」と伝えるのは悪くない方法な気がします。

 

③謝る

「ごめんね、もっとすごい親だったらよかったのにね。」と謝ってみるという手もありますね。

 

④あしらう

「はい、はい。だから?」「何言ってるの~」「うっせーわ」とか言って、あしらってしまおうかとも考えました。

でも、これだと親が子を突き放すみたいになるので、良くなさそうです。

 

⑤同意する

実際、ハズレと言われればそのとおりだと思います。なので「そのとおりだね」と同意してしまう方法もありますね。

 

⑥質問で返す

一言でハズレと言われても、どこがどうハズレなのか、何かを求めているのか、よく分からないところがあります。

「何がハズレなの?」

「どうだったら当たりだったの?」

「それで、私にどうしてほしいの?」

とか質問してみるといいかもしれません。

これって、子供の親に対するクレームのようなモノかなと思います。

なので、子供が不満に思っている事や問題点などを明らかにして、対処すると解決できる可能性があると思いました。

親として、改善できるところはしていこうといった姿勢も必要かもしれません。

 

⑦否定する

「何言ってんのよー、当たりに決まってるでしょ」

「いや、まだマシな方だと思うけど。他にもっと酷い親たくさんいるよ。」

「日本人のあんたがハズレだったら、他の国の子どうなるのよー、アフリカとか紛争のある地域とか」

などなど否定してみる。

「うちも、そんなに悪くないかな~」とか思ってくれるかもですが、あまり解決にならないかもしれません。

 

⑧諭す・現状を受け入れさせる

「こういう親だから仕方ないよ」「親を替えるのはムリだから、あきらめなさい」と諭しながら、現状を受け入れさせる…いや、あまり良くなさそうですね。

 

⑨励ます・応援する

「ま、仕方ないよ。残念だったけど、すでに産まれてしまったのだから、この後は自分次第!頑張りなさい」

「どんまい!自分の道は自分で切り開いていこうよ」

と応援してみるのも良さそうです。

 

3.この言葉にしようと決めた!

上のような感じで、いろいろ選択肢を考えたのですが、子供の自己肯定感とかやる気を損なわず、いい方向に持っていけるような言葉にしようと思いました。

あしらったり否定したり怒っても何の解決にもなりませんし、多分いい方向にはいきません。それに、言われたとしても、多分深い意味はないので、いろいろ質問してもあまり意味ないかなーと。

そこで思いついたのが、「私は子ガチャに当たったと思っている!」「一緒に頑張ろう!!」の2つでした。

これなら、子供を認めた上で、ママも味方で一緒に頑張る仲間だという事をあらためて言えますし、子供を励ましつつ、将来に向けて子供だけでなく親も頑張っていこうと前向きな答えになると思いました。

 

4.実際に言ってみて思ったこと

親ガチャにハズレたと言われたのは、怒ってしまった事が原因でした。

英会話のレッスンが始まる前日になっても英語の宿題をなかなかしない娘に対して、ついつい怒ってしまいました。

怒っている私を見て、「もっと優しいママがよかった…親ガチャにハズレた」と泣かれてしまいました。

(お、このシチュエーションできたか…想定とは違うけど言ってみよう)

 

泣き止んだところを見計らって、準備していた「子ガチャに当たったと思っている」「一緒に頑張ろう」という2つの言葉を言ってました。

もちろん、この2つ以外にも補足的にいろいろ言いましたが、良かったんじゃないかなーと思いました。

本当は小4くらいを想定していたので、まだ小1ですし、単に怒られて泣いただけでしたから、どうかな~って思いながら言ってみましたが、まあまあでした。

というのも、「こんなにいいところがいっぱいあるよ」と言うきっかけにもなったからです。なかなかきっかけがないと伝えられなかったりしますからね~

実際、子供の顔がぱあっと明るく笑顔になりました。

それに、私自信、子ガチャで当たったと言ったのにちゃんと育てられなかったら親として不甲斐ないですし、「子供のためにもっとしっかりやろう」「親としてランクアップしていこう」と心を新たにすることができた事も良かったです。

 

5.最後に

我が家はこんな感じでしたが、「親ガチャにハズレた」と言われた時どうするかのご参考にしていただけたら嬉しいです。