結婚する場合、男性側へ嫁に行くことが多いです。しかし、跡取りとなる息子がいない場合、長女を跡取りにと、お婿さんを迎え入れるように考えたりするものです。
先祖代々のお墓を無縁仏にしたくない、苗字も途絶えさせたくない、事業を継いでもらうなどの理由が多いかと思います。
旦那の弟が、いい家柄の跡取り長女へ婿入りして、逆玉の輿に乗ったのですが、お婿さんもいいもんだなと思いました。因みに婿養子ではありません。
あと、婿取り婚した跡取り長女も羨ましいです。お婿さんもらうとこんなにメリットがあるのかと思いました。
目次
お婿さんに来てもらった跡取り長女が羨ましいのはこんなところ
私は、当然のように嫁にいったのですが、婿に来てもらう選択肢もあったかも…と今更ながら思います。
もっとうまく婚活していれば、もしかしたらお婿さんに来てもいいよという男性と巡り会えたかもしれません。
義弟がお婿さんに行って、その奥さん見ていると本当に羨ましく思います。奥さんの両親と養子縁組はせず、婿に行ったという感じです。
同じ結婚なのに嫁に行くよりも、メリットが多いと思いました。
嫁姑問題と無縁
まず、嫁姑問題とは無縁であること。旦那と2人の弟、旦那家の男兄弟計3人は、みんな結婚しています。
うち2人は嫁が来たので、”うちに嫁に来たからにはビシバシと・・・”とまではならないまでも、「旦那家の嫁だからしっかりなさい!」といった感じで嫁姑問題でストレスを抱えています。
義実家に行くのがツライ。嫌すぎるので、父子帰省したりもしましたね。
ところが、弟君を婿にもらった奥さんは、跡取り長女。嫁姑問題とは無縁です。
嫁に来たわけじゃないので、旦那家の人間ではなく、常にお客様扱いなのです。(でも、その跡取り長女は空気読めるので、いろいろ手伝うとても出来た人。)
当然、義母は嫁2人とは全く違う接し方をします。嫌味とか言いませんし、「せっかく来たんだから、ゆっくりしててね」と、逆におもてなしするくらいの勢いです。
この跡取り長女から、義両親への金銭的な援助もあったので、頭が上がらないのでしょう。でも、それを差し引いても、嫁2名とは扱いが違うなーと感じます。
苗字を変えなくていい
これもメリットとして大きいです。私も苗字が変わるのって、気持ち的にイヤでした。
職場で旧姓を使っていて、それ以外の時は旦那の姓を名乗っているわけですが、2つ使い分けるのも、苗字変更のいろいろな手続きとかもめんどくさいものです。
早く夫婦別姓になってほしいですね。そしたらすぐ旧姓に戻すのに…。
その点、お婿さんに来てもらえば、そういう悩みとは無縁です。生まれた時からの苗字を使い続けることが可能。
妻の立場が強い
義弟夫婦の場合は、妻に頭が上がらないというか、妻が絶対的な主なのです。世帯主も奥さんになっています。
なので、義弟夫婦というより、義妹夫婦と言うべきなのかもしれません。
主要な部分の決定権は妻が持ち、夫である義弟は、ほぼそれに従っています。次男の割になぜか大人しい義弟の性格もあるのか、ほぼほぼイエスマン。
我が家みたいに旦那からのモラハラに苦しんだりもしてないみたいで、うらやましいものです。
まあ、義妹が優しいし、人間できてますから、あれならイエスマンも納得な気がします。もっとも裏でどうかは分かりませんが……あのお嬢様見てるとそれはないかなーと思います。
義両親の介護をお願いされない
旦那さんの両親の介護なのに旦那がやらず、妻がやるように言われて、実際介護している人も結構いると思います。
義両親(義弟にとって実両親)の介護する義務は妻達にはなく、旦那達兄弟が義務を負うはずですが、妻達が介護要員になりそうな雰囲気です。
しかし、義妹は旦那の兄弟の妻達の中で唯一の婿取り婚のため、義両親の介護要員からは真っ先に外れるのは羨ましいです。
義弟からすると、実両親だから婿に行こうと、一応義務はあるんですけどね。もう妻の家の人間になったという雰囲気があります。
盆と正月の帰省は妻の実家メイン
これは、夫婦の考え方にもよりますが、盆とか正月の長期休暇の帰省では、義妹の実家がメインになっています。
あの家庭の主は妻なので、当然のごとく、妻側のご実家へ帰省するというわけですね。
夫側へは1日か2日しか帰省しません。これなら、負担も少なくすませられます。婿をもらうのって素晴らしいなと思いました。
婿養子の場合
義弟の場合、婿養子ではないのですが、もし婿養子の場合は以下の点に留意しなければなりません。
義両親の遺産を相続できる
妻の両親の養子として、義両親の遺産を相続できる法定相続人になります。法定相続分は妻やその兄弟姉妹と同じ相続の割合です。
つまり金額的には妻と同じ遺産の相続権を持つことができるのです。
法定相続人の数が増えるため、基礎控除額も増加し、節税対策にもなりますね。
義両親からの遺産に加えて、さらに実両親の遺産も相続可能なため、義両親と実両親4人分の遺産相続が可能です。すごくお得感があります。
しかし、相続する人数が増えると、配偶者の兄弟達と、いざその時になって揉める可能性もありますね。もめごと回避のため、ちゃんと決めておいた方がいいでしょう。
遺言書があって、婿養子に相続させない旨が書いてあると、もらえるのが遺留分程度になってしまうそうです。婿養子の遺留分は、相続分の1/2。
逆に言えば、「婿養子に相続させない」とか記載してあっても、遺留分の割合を婿養子に相続する権利があります。
因みに、義弟は婿養子になるのは嫌だと断ったらしいです。結構な資産家のお嬢様のところへ婿に行くのに、人生最大のミスのような気がします。
義弟の中にあったプライドor両親や義両親への気配りがそうさせたのかもしれませんが、もったいないなーと思います。
まあ、後で養子縁組すればいいんでしょうけど、今更感があり、タイミングが難しそうですね。
でも、そこが彼のいいところかもしれません。
義両親の負債を相続してしまう
義両親の負債も相続してしまうのは注意点。遺産がたんまり…と思ったら、実は負債もあって、逆に借金背負ってしまったらシャレになりませんね。
義両親への扶養の義務が発生する
扶養の義務とは、余力のある範囲で、生活に困窮する親族を扶養する義務。養子縁組によって、扶養しなければならない親(義両親)が増えることになります。
ただ、”余力のある範囲で”なので、自分の生活だけで精一杯で、余力がないような場合は扶養する義務は認められないそうです。
経済力のある家庭へ養子になる場合は、あまり心配しなくても大丈夫だと思いますが、もし、義両親が何らかの要因で経済的に困窮したら、扶養せねばいけなくなるリスクはありますね。
でも、一番大変なのは介護でしょう。介護の義務が発生します。跡取り娘の旦那なので、介護しなきゃになりそうなのは最大のデメリットだと思います。
ただ、これもお金で解決できるような家なら、あまり負担にはならないのかもしれませんが。
離婚する場合めんどくさい
養子縁組していない場合よりもめんどくさいと言われています。
ただ離婚届を役所へ出しただけでは、養子関係だけ解消されず、相続権も残ったままだからです。
相続権を無しにするために養子離縁届も出さなきゃなりません。だけど、元夫が養子縁組の解消を拒否して裁判に…というのはよくある話のようです。
お婿さん(婿養子ではない)もいいものだ
義弟を見てると、お婿さんっていい身分だなと思います。普通に嫁をもらって幸せになる方法もありますが、お婿さん求めている女性を探して、婿入りして幸せになる方法もありますね。
逆玉の輿(になれるかも)
跡取り娘に婿取り婚させようと考えるのは、結構お金持ちだったり、何か事業をしているような家もあると思います。
なので、逆玉になれる可能性もありますね。資産家だったり、社長令嬢だったりと…。
場合によっては、自分の力では到底手に入れることができないような生活を送ることが可能。もちろん、そうじゃない場合もあるでしょう。
でも、お金は力だと思うから、お金がないよりはあるお嬢さんと結婚した方がいいと思います。
義弟も結構なお金持ちの家のお婿さんになれたので、逆玉の輿に乗って大逆転の勝ち組です。いいご身分だと思います。
妻側の家族に大事にされる
義両親とうまくいかないケースもあると思いますが、せっかくお婿さんに来てくれた貴重な男性であるため、奥さんの家族に大事にされることが多いようですね。
義弟は幸いこれ以上ないくらい大事にされています。
逆に、うまくいかないと地獄でしょうけど。
夫側が結納金を用意しなくて大丈夫
嫁を貰う場合、一般的には結納するのを夫側から打診して嫁側が回答。結納することになったら、夫側が結納金や結納品を用意して、嫁側が結納返しするわけですが、婿入りの場合、これが逆になります。
結納金は来てもらう側が出すものなので、妻側が結納金や結納品を準備し、婿側が結納返しすることになるわけですね。
そのため、夫側は結納金を用意しなくてOKとなります。
扶養義務がない
婿養子ではなく婿入りしただけなので、扶養義務は発生しません。扶養義務がないため婿養子よりも責任が軽いですね。
義実家に何かあったとしても、奥さんと子供達を守ればよく、義両親まで面倒みる必要はありませんし、介護の義務もありません。
なので、養子にならずに婿入りする方が気楽でしょう。遺産の相続権はありませんが。
お婿さんのデメリット
一方で、お婿さんになるデメリットもありますね。
結婚する時にモメるかも
結婚するときに、もめる可能性もあります。「跡取り息子で長男だから婿にはやれねー」となるパターンもありますし、そもそも嫁に来るのが普通だと思っている人は多いので、モメやすいでしょう。
義弟の場合も、次男だけど少しモメたらしいです。義弟は付き合う段階から、婿に行くことを了承していたのですが、いざ結婚となった時に義両親が反対したそうです。
”嫁に来るのが当然だ!”と。
でも、最終的には、義妹家のお金の力で義両親を屈服。
無事、結婚に至りました。
苗字変えて妻側の家の人になる
夫になる人が苗字を変えるようになります。例えば、職場では旧姓使用、それ以外では妻の姓を名乗るなど、2つ使い分けたりですね。
嫁に行った女性がしているように、めんどくさいけど苗字変更の各種手続きも必要になります。
墓守することになるかも
跡取り娘の旦那さんという立場だったりすると、墓守が付いてくることがあります。将来にわたり、ずっとでめんくさいですが、先祖代々のお墓を任されることになりますね。
その家にもよりますが、そのために婿を必要とされたりするのだから、多くの場合、ここはきちんとやらないと…ってなるでしょう。
義妹家の場合は、妻が主なので墓守も妻がやるものだと思いますが、義弟も手伝いが必要だったりして多少の負担はありそうな感じですね。
夫の立場が弱い
比較的、夫の立場は弱くなりがち。亭主関白にはなりにくく、妻を立てなきゃいけなかったりします。
義弟もそれで少し不満があるようですが、夫の不満がたまりやすい環境なのかもしれません。
旦那の実家に帰省しにくい
前述しましたように妻にとってはメリットですが、夫にとってはデメリットになると思います。
義弟は実家の滞在期間が毎回短いので、もう少しいたいみたいですが、毎回すぐ帰ることになります。。もっと自分の実家にも行きたいと思うお婿さんは多いのかもしれないですね。
ただ、これは夫婦や妻側のご家族達の考え方にも影響されたりすると思います。
次期社長だと大変
事業やっている家で、次期社長を期待される立場のお婿さんだと結構大変ですね。社長を務められるように頑張らなければいけません。
社員を雇っていれば、その人達の生活もあるわけですから、かなりの重責を負うことになります。
義弟はこれじゃないので、気楽なものですが、そういう方もいらっしゃいますね。
最後に
この記事のタイトルどおり、お婿さんのメリットも多いと思いっます。デメリットもありますが、お婿さんっていい身分だと感じます。
嫁に行くよりも婿取り婚ならば、義実家とほどよい距離を保てて、平和に暮らせるような気がします。私も婿取り婚がよかったな~、もう一度婚活してた頃に戻りたいと思う今日この頃です。