カブトムシの飼い方!オスメスのつがいが卵産んで成虫に育成するまで

雑木林の王者カブトムシ。オスとメスのペアをつがいにして、一緒のケースで飼育し、その後メスが卵を産むことに成功。

その卵が孵化して幼虫達が無事に産まれて、蛹になって、また成虫に成長させることができました。

虫が苦手でしたし、なんとなく難しそうな先入観がありましたが、お世話は意外と簡単で、私にもできました。

しかし、初めてだと育てるにあたり様々な疑問が出てきます。

    • エサは何をあげるの?
    • 飼育場所は?
    • 水はどうすればいいの?
    • マットの交換は?
    • 1ケースに何匹くらいがいいの?

このようなカブトムシの飼育する上で個人的に疑問に思った事と、それに対する自分なりの答えを書きつつ、体験や感想などを綴ってみました。

1.カブトムシ成虫の飼育で用意するモノ

まず、カブトムシの飼育にあたり、準備するモノがいろいろあります。

    • 飼育ケース
    • マット
    • エサ
    • エサ台
    • 防虫シート
    • 霧吹き
    • 転倒防止用の枝や葉

など。個人的には上の3つは必須アイテムです。

 

①飼育ケース

何匹飼うかによって、飼育ケースの大きさも変わってきます。ケースの大きさに対する飼育する数の目安としては、概ね以下のとおりだと思います。

    • 超特大サイズ(幅約50cm)なら8~10匹
    • 特大サイズ(幅約43cm)なら5~7匹
    • 大サイズ(幅約32cm)なら3~4匹
    • 中サイズ(幅約27cm)なら2匹
    • それより小さいケースなら1匹

もっとたくさん飼育する場合は、ホームセンターなどで売っているプラスチックの衣装ケースとかだとお手頃かなと思います。

 

②マット

いろいろなマットが売っていて、幼虫が大きく育つような成分が入っているのもありますね。

マットは成虫用、幼虫用、産卵用など、カブトムシの成長の度合いに合わせたモノもありますし、全部の段階に対応したマットもあります。

マットの材質は、広葉樹などの木くずが多いようです。

初心者の私は、すべての成長段階に対応したマットを選びましたが、普通に卵から成虫まで育てる事ができました。

上級者やプロのブリーダーさんなら、マット選びもこだわるんでしょうけどね。

 

③エサ(昆虫ゼリー)

自然界のカブトムシは、クヌギ、ナラ、カシなどの木から出る樹液を吸ったりしています。

家で飼育する場合は、そういった樹液を与え続けるのにはムリがあるので、うちの場合、エサは昆虫ゼリーにしています。バナナとかリンゴも食べますが、手軽で簡単な昆虫ゼリーが一番楽だと感じます。

毎回同じ分量を与えられますし、保存もできますし、フタをはがしてただ置くだけと手軽です。1匹につき1日1個置けばOKです。

 

④エサ台

エサとなる昆虫ゼリーなどを置く台です。

カブトムシって結構パワフルで、ちゃぶ台返ししたように、よくひっくり返されています。

なので、エサ台は無くてもマットの上に置いとけばいいような気もしますが、一応あった方がいいでしょう。

転倒防止にもなりますし、飼い主的にはインテリアにもなって見た目がよくなるかと思います。

 

⑤防虫シート

コバエが湧いてしまったりしますので、気になるなら防虫シートしておいた方がいいですね。

あと、蛹から成虫になって、土の上に出てきたばかりの頃、夜中ブンブン飛びますが、防虫シートがあれば、固いケースの天井にぶつかる前にガードされます。

多少クッションになってキズ(ケガ)などを防止できて、長生きさせる事ができたような気がします。

 

⑥霧吹き

マットが乾いてきたときに水で濡らすためにあると便利です。

コップなどに入れて、ジャーっとしてもいいので、霧吹きは必ずしも無くても大丈夫です。

あれば、マットにまんべんなく散水できるというくらいのモノです。

 

⑦転倒防止用の枝や葉など

土の上で仰向けになり、自力で起き上がれなくなって、そのまま星になってしまうこともあります。

なので、捕まって自力で起き上がれるように、枝や葉を適当に配置しておくといいでしょう。

 

2.成虫の飼育の仕方

上記の準備物を用意し、飼育セットの中にカブトムシを入れて飼育していました。

カブトムシの成虫の寿命は、2~3か月程度です。夏の終わりから秋頃には星になってしまいます。感覚的にオスよりメスの方が少し長生きする感じです。

ちゃんとお世話してても長生きできずに天寿を全うする個体もいれば、3ヶ月くらい生きる個体もいますが、お世話をちゃんとやって環境を整えてあげれば、少し長生きしてくれますね。

お世話は意外に簡単です。

日常的にはエサの交換と水分を与えるだけで、基本的には放置でOKなので、そんなに手間はかかりません。

 

①ケースは玄関や廊下に置く

ケースは、直射日光の当たらない涼しい場所がよく、およそ25度前後がカブトムシにとって快適らしいです。

外のベランダ等に置くと、暑さで弱ってしまいます。自然界と違って涼しい場所にば逃げられないため、あまり良くありません。

カラスなどが悪さするかもしれません。

それに、マンションとかだと、お隣さんがバルサンするかもしれません。そしたら、ひとたまりもなく全滅となってしまいます。

なので、うちは玄関にしました。

玄関とか廊下とかの、夜になると暗くなる場所で、尚且つストレスを与えないようあまりうるさくない場所がいいでしょう。

 

②エサの与え方

カブトムシは結構大食漢です。あの小さな体で1日でゼリー1個食べきる日もあります。上にも書きましたが、1匹あたり1日1個与えるといいと思います。

ちょっとしか食べない日もありますが、成虫が生きてる夏場は放置すると腐敗してしまいます。

エサはある程度なくなったら早めに交換してあげましょう。

カブトムシは夜行性なので、夜に新しいエサにしてあげると、土の上に出てきたとき、比較的新鮮なうちに食べれますね。

昼間は土の中で寝ていることが多いようです。

ツノだけ出して寝ていたり……

カブトムシのオスー角出して寝てる

 

③マットを適度に湿らせる

カブトムシは適度に湿った環境を好みます。

なるべく長生きさせたいなら、乾燥しすぎてもいけませんし、逆に水分が多すぎるのもよくありません。

目安としては、ギュッと握ってマットが少し固まるくらいで、その時、水滴が落ちるようだと水分が多すぎです。

水を加える時は、マットをひっくり返す必要はなく、ケース内が乾燥してきたらマットの表面にシュシュっと水を加える感じで、マット表面が湿るくらいで大丈夫です。

頻度としては2日に1回くらいでいいでしょう。

水たまりができるほどだと多すぎます。表面ばかり見てると気が付きにくいですが、意外と下の方が水分で多くてジャブジャブになってたりするので、やりすぎには注意が必要ですね。

 

3.オスとメスをつがいにして繁殖

カブトムシの成虫は6月~8月頃にかけて産卵します。うちではオスとメス1匹ずつペアにして繁殖に成功。その時の流れは以下のとおりです。

①つがいにして3日くらい同居

「3日くらい同居させれば、交尾するから、それから1日か2日くらい経つとメスが卵産み始めるよ」

と教えてもらったので、とりあえずその通りにやってみました。

でも、この3日同居というのは、成熟してからというのがポイントです。羽化したばかりでは交尾も産卵もしません。

蛹から成虫になった後、昆虫ゼリーなどのエサを初めて食べ始めてから1~2週間経過すると成熟するようです。

2週間経過し、成熟したであろうオスとメスを1匹ずつ、同じケースに入れて、3日間同居させてみました。

カブトムシのオスメスつがい

うちではオスメス1匹ずつにしましたが、オス1匹に対して、メス2~3匹くらいの多少ハーレム状態でもいいようです。

ただ、大きめのケースでもオスが複数にするとケンカしたりで環境がよろしくないようでしたので、オスは1匹の方が良さそうです。

 

②メスは潜って卵を産む

交尾後、数日中にメスは産卵に入り、何日かかけて少しづつ卵を産みます。産卵は土の中にもぐってするので、なかなか上には出てこなくなります。

同居させたままだと、オスがメスを追いかけまわしてしまい、成虫が動き回ったせいで、卵を傷つけてしまったりするようなので、オスとメスのケースを別々にした方がいいでしょう。

ってことで、つがいにして3日後、メスは産卵用ケースにお引越しさせ、オスとメスは離れ離れにしました。

産卵用ケースには新しいマットを7~8割程まで深めに入れました。深さが10センチ以上はあった方がいいです。

それにしても、産卵に入る直前のメスって、めちゃくちゃエサ食べます。

この3日同居させてから、メスは寿命が尽きる前までずっと卵を産み続けているようでした。すごい生命力を感じます。おそらく交尾は1度だけで良さそうです。

エサは土から出てきたら食べれるよう毎日変えて、マットも1日おきくらいに霧吹きでシュシュッと濡らしておきました。

 

③カブトムシの卵発見!!

オスとメスを別々にして、1週間後、もしかして卵あるかなーとか思いつつ、いつものようにエサの交換しようとしたら、マットの表面に卵を発見しました。

カブトムシの卵

大きさは4mmくらい。産んだばかりだと白くてやや細長いですが、これは少し黄色くなってきてたので、少し日数が経ってきた卵だと思われます。

幼虫がもうちょっとで産まれそうな卵は、形がまん丸で色は少し黄色くなり、5mmくらいの大きさになるそうです。

でも、こんな表面に産んでるけど、大丈夫かな??と、ちょっと不安でしたので、この卵は、娘に見せた後、マットの中に埋めておきました。

卵(幼虫も)は、デリケートなので、直接手で触らず、プラスチックのスプーンなどを使うといいです。

マットを掘って、卵を探したい気もしたけど、卵をキズつけてしまったり潰してしまったら可哀そうなので、幼虫が産まれてくるまで、そっと放置しておきました。

あと、成虫のメスと卵&幼虫を一緒にしてしまうと、メスが潜って動き回るうちに、卵や幼虫を傷つけてしまうので、メスと卵&幼虫は別々のケースに分けた方がいいでしょう。

定期的に別の産卵ケースにメスを引っ越しさせた方が、卵や幼虫にとってはいいと思いますし、どんどん量産可能です。

うちでは1週間~10日くらいでメスを新しい産卵用ケースに引っ越しさせました。

 

4.卵が孵化して無事に幼虫が産まれてきた

卵を発見してから、さらに約10日後、ケースの中に何か小さい虫みたいなものを発見しました。カブトの赤ちゃんです。

カブトムシの初令幼虫

無事に幼虫が産まれたんだなと一安心。

産まれたばかりの初令幼虫の大きさは、1センチあるかないかくらいです。

卵が孵化するまで、1週間~10日くらいかかります。

後日卵から産まれた幼虫も合わせると、全部で20匹以上の幼虫が産まれてて、ちょっとビックリしました。

メスは数十個くらいの卵を産むから、結構増えますね。孵化率は不明ですが、孵化できなかった卵もありそうな気がします。

知り合いの話では幼虫が30匹とか50匹とか産まれたと聞きましたし、稀に卵を100個も産むメスがいたりするらしいです。

数が増えたので、無事成虫になったら、娘のお友達の男の子達にでも、あげようかなと思います。

 

5.カブトムシの幼虫の成長の流れ

カブトムシの卵から幼虫が孵化に成功したら、次はその幼虫達の育成ですね。

その前に幼虫の成長の流れについて解説していきます。

カブトムシの幼虫は2回脱皮するので、1令幼虫、2令幼虫、3令幼虫の3段階に分かれます。夏に卵から生まれて、翌年5月~6月頃に蛹になるまで、約8~9か月程の間、幼虫として過ごします。

カブトムシは卵から成虫まで約1年しか生きられませんが、そのうち約3/4もの間、幼虫でいるわけですから、カブト達にとって幼虫の時代は結構長いですね。

なお、大きなカブトムシに成長させたいと思ったら、秋頃にたくさんエサを食べさせることが肝心です。

ちゃんとお世話をすれば、立派なカブトさんに成長してくれることでしょう。

 

①1令幼虫(初令幼虫)

上の写真に出てきた卵から孵化したばかりの幼虫は1令幼虫(初令幼虫)と呼ばれます。透きとおるような感じですね。

大きさは、1センチあるかないかくらいで、頭幅は2mmくらいです。

成虫が卵を産むタイミングにより、時期的には結構幅がありますが、飼育する時期としては7月~9月頃になります。

小さいながらも、エサとなるマットを食べて、どんどん大きくなります。

 

②2令幼虫

初令幼虫が1週間くらいすると、1度脱皮して2令幼虫になります。2令幼虫でいる期間は、およそ3週間~1か月弱です。

体もどんどん大きくなっていき、頭幅は約5~6ミリ程、長さは3~4センチくらいに成長します。

大きさとしては、100円玉程です。

カブトムシ2令幼虫

この頃から、マットの減りがすごいですね。

 

③3令幼虫(終令幼虫)

さらにもう一度脱皮すると、2令幼虫から3令幼虫になります。

カブトムシ終令幼虫

この写真の幼虫は一番早く3令になった幼虫で、まだ少し小さめです。なりたてなので、4~5センチ程度ですね。

どんどんエサを食べて成長すると、頭幅は10ミリ前後、大きさは10センチ前後と結構大きくなります。

因みに35グラム以上の重さがあれば、大きなオスが期待できるらしいですが、こわくてさわれないですし、測る器具もない(料理用のは使いたくない)ので、残念だけど我が家では測れませんでした。

3令でいる期間が一番長く、7~8か月くらいです。5月~6月頃に蛹になるまで3令幼虫で過ごします。

 

 

6.幼虫の飼育方法

それでどのように飼育すればいいの?ってことですが、我が家で行った幼虫の飼育方法について書いてみます。

少々手間なのが、たまのマット交換ですが、日常的には、霧吹きでマットを湿らせるくらいで、基本的には放置で勝手に育ってくれます。なので意外と簡単です。

 

①カブトムシ幼虫の飼育セット

飼育するために用意するモノとしては、これらがあれば十分ですね。

    • 飼育ケース
    • マット
    • 霧吹き
    • 防虫シート

必須なのは飼育ケースとマット。

我が家の飼育ケースの1つはこんな感じです。大サイズくらいのケースで3匹飼育しています。

幼虫育成ケース

マットはケースの9割くらいまで入れるといいです。

飼育ケースの中は過密にならないよう少しゆとりを持たせた方が環境的に良いでしょう。

幼虫同士は共食いしないようですが、過密すぎると生きられなかったり、狭いとエサの食べる量も少なくなるので、あまり大きくなりません。

初令から2令の間は、目安の匹数より多めに入れても大丈夫だと思いますが、3令になったら手狭になってしまいます。

ケースを置く場所は成虫と同じく、玄関や廊下など直射日光の当たらない屋内がいいでしょう。

上の方に幼虫が出てきた時は、マット内の環境が悪くなると、何か対策した方がいいというサインです。

その時は水加減変えたり、マットを交換したり、酸欠かもしれませんのでフタを開けてみる等してみましょう。

②マットを適度に湿らす

マットを乾燥させないように適度に湿らせるのは幼虫も成虫も一緒です。

目安は、ギュッと握ってマットが固まるくらいです。その時、水滴が落ちるようだと水が多すぎです。(これは成虫や蛹でも同様です)

ケース内が乾燥してきたらマットの表面にシュシュっと水を加えます。マット表面などが湿るくらいで大丈夫です。

加水する頻度は2日に1回程度。もちろん、水道水でOKです。

忙しいとつい忘れそうになりがちですが、数日忘れれても普通に生きてるものですので、大丈夫です。

夏場や冬場はやっぱり乾燥しやすいので、マットの水分が抜け過ぎないように要注意です。

しかし、加水しすぎもダメで、マット内がジャブジャブになって、窒息して死んでしまう可能性もあるので、適度にというのがポイントになりますね。

 

③マットの交換

秋頃と春頃の最低2回はマットの取り換えが必要です。

前述しましたが、大きなカブトムシに成長させたいと思ったら、秋頃にたくさんエサを食べさせることが大事で、冬までにどれだけ大きくできるかが勝負です。

実りの秋というか、冬になるとあまりエサを食べずにじっとしています。また春になると食べるみたいですが、大きさは冬まででだいたい決まります。

それまでにどれだけ食べさせるかにかかっているので、可能なら2回と言わず、マットは小まめに交換した方がいいでしょう。

ケース内にフンが増えてきたら、交換のサインですが、およそ1か月半に1度のペースで年内に2~3回マット交換してあげるといいかなと思います。

例えば、7月上旬に産卵用セットから産まれた幼虫だとしたら、交換のタイミングは8月中下旬、10月初旬、11月下旬頃に年内に3回程マット交換をして、3月下旬頃に蛹になる前の最後のマット交換をするといった感じが良さそうです。

幼児教育じゃないけど、小さなうちにマットをたくさん食べさせましょう。

冬になって、あまり動かなくなると、エサを食べないので、基本的にマットの交換はしなくてOKです。

マットを飼育ケースに入れるとき、ついギュッギュッと上から押して固めたくなりますが、そうすると酸欠気味になってよくありません。

固める必要ははく、自然にマットを入れて平らにしとけば良く、小さい初令幼虫でも食べやすいようにふんわりさせておいた方がいいでしょう。

あと、マット交換するときに、ケースは水洗いしています。なんとなく毎回汚れが気になるの一応。

 

マット交換時に、幼虫を手で触るのもあまりよくないらしいです。とてもデリケートなので、雑菌がついたりするのを防ぐためですが、特に初令のうちはスプーンとか使うといいです。

2令や3令になったら、スプーンだと難しくなってくるので、ガクブルだったけど、ビニールの手袋はめて交換しています。

 

④カビやダニは気にしなくても大丈夫

たまにマットの表面などに白いカビのようなモノが発生することがありますし、ダニが発生することもよくあります。あと、キノコマット使ったりすると、キノコが生えてきたりします。

我が家も心配になりましたが、基本的には気にしなくても大丈夫です。

自然界のカブトムシは、カビや菌糸などと共存しながら生きているそうなので、特に問題ないみたいです。ちゃんと成虫になれました。

でも、気になるようならマットを交換してもいいかもしれませんね。

 

⑤3月~4月頃の蛹前のマット交換

3月~4月に幼虫最後のマット交換をしましょう。

4月後半頃になると、早い個体だと蛹になり始める個体も出てきたりします。

蛹になる前に、蛹室を作るのですが、それを壊してしまうと成虫になれずに死んでしまったりします。

蛹になりそうな頃はあまり動かないので、自力ではもう蛹室を作る事はできなくなってしまいます。(うまく人口桶室に移して飼育できれば大丈夫ですが)

なので、その前に、3月頃にマット交換しておいた方がいいでしょう。

この時期のマット交換はちょっとしたコツがあります。

ポイントとしては、

マットの底の方はギュッギュッと固めてあげる

ということです。

底の方3センチくらい固めるようにしています。そうすれば、蛹室を作りやすくなります。

幼虫育成の最後の仕上げとして、これやっておくと良いです。

あと、大きい飼育ケースでもマットは深すぎない方が良さそうです。

マットが深すぎすると1匹ずつ上下に蛹室を作って、2階建てのように並ぶ事があります。

そうすると、下の蛹が先に成虫になって、地面の上に出てくる時に、上の蛹室を破壊して出てくることがあります。

そうなると、上の蛹は星になったりします。

マットの深さは10数センチ程度が良いでしょう。

 

7.蛹になったら

5月~6月頃、蛹として約1ヶ月過ごします。幼虫が蛹になる前に蛹室を作り、だんだん体が黄色くなっていき、蛹になります。

蛹はまったく動かないと思っていたのですが、意外にピクピクッて動いたりしますね。

蛹の間は、蛹室を壊さないように、そっとしときましょう。多少カビなどが発生するかもしれませんが、マットは交換する必要ありません。

お世話としては、幼虫時代と同じで加水してマットを適度に湿らせておけば大丈夫です。

もし、マットの上などで蛹になった個体がいたら、人口桶室に移してあげましょう。

買うとお金がかかりますので、トイレットペーパーの芯を濡らしてその中に蛹を入れておくという方法もありますね。

 

8.また成虫になってくれた

蛹で1ヶ月間程過ごしたら、脱皮して成虫になります。概ね6~7月頃成虫になります。

カブトムシのオス

成虫になってすぐ地面に出てくるわけではなく、数日地面に潜ったままですね。

待ち遠しいですが、出てくるまでに少し時間が必要です。土から出たらすぐエサを食べられるように、エサ台の上に昆虫ゼリーを準備して出てくるのを待ちましょう。

成虫になったら、また上記に書いたとおりに成虫をお世話していけば大丈夫です。

 

9.幼虫から成虫になったのは約7割

うちでは、数年カブトムシを育てていますが、幼虫から無事成虫になったのは、7割程でした。もっとうまく飼育できたら確率が上がるかもしれませんが、このくらいです。

卵からだともう少し確率が下がると思います。卵の数を把握できてないので、なんとも言えませんが、感覚的に6割くらいかなと思います。

幼虫から頑張って育てても3割くらいは途中で星になってしまいました。

丁寧にお世話しても、ある程度の割合で死んでしまうものだと思います。

ダメだった個体はかわいそうですが、それしか生きられない運命だったと思うことにしています。

ダメだったパターンは、下記が多いです。

    • 幼虫時の黒点病
    • 蛹室が壊れた
    • 蛹室を作らず地面の上で蛹になり生きられなかった
    • 蛹からうまく成虫になれなかった

黒点病は幼虫の体の一部が黒くなる病気ですが、これにかかるとケース内の他の個体にも移るのか、1ケース全滅してしまった事もあります。

あと、結構多かったのは、蛹にはなったのですが、「蛹から成虫になれなかった」ことです。6.で書いた2階建て蛹室もありましたが、これはレアケースで、普通に蛹から成虫になれない事が結構ありますね。

 

最後に

我が家は子供の友達のパパからカブトムシをいただいた事が縁でカブトムシを育てることになったのですが、こんな感じで飼育してきました。

卵を産んで、幼虫が生まれて、それが大きくなって蛹になり、また成虫になって、また新しく卵が産まれて・・・と子供にとってとてもいい勉強になっています。