FXで聖杯的な手法、絶対に勝てる手法は存在しないと思います。どんな手法でトレードしても、負けることがあるものです。
でも、勝つ確率の高い方法はいくつかあります。
どうしてもお金が欲しくて頑張っていろいろな手法を試してきたものの、なかなか勝てませんでしたが、私の中で勝ち方が確立されてから勝てるようになりました。
使っているインジケーターは、ローソク足とボリンジャーバンド。
負ける事もありますが、これだけでもトータルで勝つことは可能です。
まだまだ弱小トレーダーの私ですが、自分流の勝ち方、勝ちパターンをいくつか挙げてみましたので、ご参考にしていただけたら嬉しいです。
目次
1.窓埋めと窓開け
週明けの毎週月曜日の朝に、窓が開くことがあります。
その開いた窓は、過去のチャート見ると、高確率で埋まっているのが分かります。
月曜の朝にすぐに埋まることもあれば、数か月経ってから埋まることもありますし、逆に何年も経つのに埋まっていない窓もありますね。
それでも、過去の窓を数年さかのぼって調べてみたら、ドル円ではほとんど全ての窓が埋まっていました。勝率的にはかなり高いです。
なので、私は毎週月曜は早起きして窓を狙ったトレードしています。窓が開いたら、窓埋めを狙ってポジションを取るのです。
週末のクローズ前に両建てポジションを取り、窓開けを狙うのもいいかもしれません。開いた方を利確し、もう片方はナンピンして戻るのを待つとかすれば往復取れたりします。
ただし、朝はそもそもスプレッドが大きく開くことが多いため、その分コスト的にはどうしても嵩んでしまいます。
窓が小さいとあまり値幅が取れなかったり、逆に損してしまう可能性もあり得ます。
あと、埋まるまでにすごく時間がかかることもありますし、これまでに埋まっていない窓も存在するため、必ず埋まるとは限りません。
やはりトレードに絶対はないと思います。
2.指標の全戻し
経済指標で大きく変動しても、結局公表前に戻ってきたりします。全戻しですね。全戻ししなくても、半分だったり、2/3、1/3だったりすることもありますが、多くは全部戻ってきます。
例えば、2021年2月5日のアメリカ雇用統計時の1分足チャートを見ると、このように30分程で元に戻っています。
この時は、市場予想よりも数値が悪くて一時的に下がりました。けど、このチャートのようにだいたい戻ってくることが多いです。
なので、大きく変動した後に逆張りのポジションを取り、戻るのを待って利確したりしています。
公表された後、そのままトレンドを作ってしまい、長期に渡って戻らなかったり、未だに戻ってないのもありますので絶対ではありませんが、私の中でまあまあ勝率が高いです。
まあ、窓埋めみたいなモノですね。
3.ピンバー
ピンバーと言われるヒゲが長いローソク足、これらが出たらチャンスだと思います。
端的に言えば、高値圏で上に長いヒゲが出たら売り、安値圏で下に長いヒゲが出たら買いです。
上に長いヒゲが出たら上昇から下げに転じることが多いです。
逆に、安値圏下ヒゲが出た場合は、このように上がることが多いです。
同じピンバーでも、陽線か陰線かで勢いが違います。高値圏で上ヒゲの陰線、安値圏で下ヒゲで陽線だとより明確なサインだと感じます。
こちらも絶対ではなく、上ヒゲを超えて高値更新していく場合もありますし、下ヒゲよりも下を更新して、さらに掘り進んでいくこともあります。
蛇足かもしれませんが、逆に高値圏で下に長いヒゲが出たときは、買いは経験上ダメだと思っています。いわゆる首つり線というやつで、ここで買ってしまうとクビつるくらい負けてしまうと言われているからです。
逆に安値圏で上ヒゲが出た時も危ないと感じます。
ヒゲだけで判断してはいけないと思います。
4.はらみ線・包み線
ローソク足2本の組合せには、はらみ線や包み線(抱き線)と呼ばれているものがありますが、これも結構チャンスだと思います。
はらみ線
1本目のローソク足の中に、次の2本目のローソク足がすっぽり入っているローソク足の組合せであるはらみ線。
イメージとしては、こういう感じですね。
上のは、陽線と陰線の組合せで、下のは陰線と陽線の組合せ。
1つ目のローソク足の柱部分に2本目のローソク足がすっぽり入っているのをはらみ線と言いますが、FXだと1本目の終値が2本目の始値になるため、2本目が完全に入るはらみ線が出るのは、日をまたいで窓が開いた時くらいのものです。
ちょっとだけヒゲが出ているのとかよくあります。
株の1時間足以上のチャートだと、教科書どおりのはらみ線が出たりしますが、FXだとなかなか出ません。
個人的には、ヒゲはあまり考えず、柱部分(実体)がはらみ線になってれば、はらみ線とみなしてトレードしています。でも、ヒゲが超長くて変な形してたら、警戒してスルーするときもありますね。
高値圏で陽線と陰線の組合せのはらみ線が出たら、上昇トレンドだったのが反転して、この後下がっていくことが多いです。
例えば、こういう感じです。
とか、こういうやつもあります。陰線が小さいですが、2本目が1本目に隠れています。
逆に安値圏で陰線と陽線の組合せのはらみ線が出たら、この後上昇していくことが多いです。
包み線
はらみ線と似たような感じですが、2本目のローソク足の方が大きく、1本目を包み込むような形。
抱き線とも言います。
包み線もはらみ線と似たような感じですが、2本目の方が大きいので、シグナルとしては、はらみ線より強いと思います。
合わせるとピンバーになっている
はらみ線や包み線、これらは、二本のローソク足を合わせてみると、ピンバーの形をしていたりします。
例えば、このように。
なので、はらみ線や包み線は、ピンバーと同種とみなせると思います。
5.三川明けの明星・三川宵の明星みたいな形
三川明けの明星(さんせんあけのみょうじょう)、三川宵の明星(さんせんよいのみょうじょう)も似たような感じでチャンスです。
三川明けの明星は、大陰線の後に、その下に窓を開けた星みたいな小さな十字線(陰線でも陽線でもOK)が出て、その後に窓を開けて大陽線が出るという、ローソク足3本の組合せです。
これが安値圏で出ると、上昇していくことが多いです。
しかし、FXにおいては、窓が開くことが日をまたいだ時や週をまたいだ時くらいなので、窓がそんなに開きません。
私は、それに近い形なら三川明けの明星に相当すると判断しています。
例えば、このような形。
安値圏でこのような形状になったら、”明け”とみなして、反転期待してエントリーです。
それに対して、三川宵の明星は、このような形。
だけど、”宵”の方も、FXだとこういう形にはそうそうりませんので、
こういう形の三川宵の明星もどきを高値圏では期待ですね。
実は、”宵”も”明け”も、3本合わせて見れば、ピンバーになっていますね。
6.ごとうび
ごとうび(五十日)、5とか10が付く日や月末日。土日にあたる場合、私は、その前の金曜をごとうびとみなしています。
ごとうびに決済を設定している企業が多く、この日はドルの需要が高まり、ドル高円安になりやすいと言われています。
午前9時頃から10時前の中値まで一時的にドル高になることが多いですが、その後、戻っていったりします。
なので、それを狙っています。
逆に言えば、ごとうび以外の日はドル安円高になる”谷”ができたりします。3-5日でのサイクルがあるのは、ごとうびによるドル需給変動の影響も少しあるものだと思います。
7.ダブルトップ・ダブルボトム
ダブルトップは、アルファベットの”M”、ダブルボトムは”W”の形をしたチャート。
高値圏でダブルトップが出たらその後下落していく可能性が高く、逆に安値圏でダブルボトムが出たら上昇していくの可能性が高いです。
ダブルトップの場合、一度高値を付け、少し落ちてから再度高値ブレイクにチャレンジしたものの、失敗して下がっていく形です。
ダブルボトムはその逆で、一度安値を付け、少し戻してから再度安値ブレイクをチャレンジしたものの、失敗して上がっていく形です。
教科書的には、どちらもネックラインを越えたらエントリー。
1回目より2回目の”山”あるいは”谷”の方が大きい場合は、結構だましだったりするのが注意点です。
8.トリプルトップ・トリプルボトム
ダブルボトムやダブルトップほど頻繁ではないですが、トリプルトップ(三尊天井)やトリプルボトム(逆三尊)も結構チャンスです。
トリプルボトムは、下落し安値を付けた後に反発して、再度1回目の安値を割り込み、その後反発して三度下落するものの、また反発して上がっていく形状です。
「チッ、ダブルボトムならずか~」って思ってると、何気にトリプルを形成してくれたりしますね。
トリプルトップは、こういう感じです。
どちらも、ネックラインを割ったらエントリーですね。
9.ボリンジャーバンドでの逆張り
ある一定期間の移動平均線と標準偏差から構成され、変動範囲を示すラインをチャート上に表示したものがボリンジャーバンドです。
大半がこの幅に収まるという統計学を応用したテクニカル。ボリンジャーバンドは狭まったり、開いたりして推移します。
上記のチャートには、移動平均線(MA)の上下のライン、±σ、±2σを表示しています。
+σは、平均に標準偏差を足したライン。
+2σは平均に標準偏差×2を足したライン。
統計上は、±σの範囲には約68.3%、±2σの範囲には約約95.4%が入ります。もう1段階外側の±3σの範囲には約99.7%が入ります。なので、±2σや±3σに到達するのは、買われ過ぎや売られ過ぎだったりします。
勉強の偏差値で言うと、偏差値60が+σ、偏差値70が+2σに相当します。
このボリバンをこれを逆張りに使ったりしています。過去のチャートを見ると、MA挟んで上下しているもので、MAから離れた後、いずれはMAに寄っていく、そこで反発する時もありますが、結構な頻度でさらに移動平均線をぶち抜き、反対側に到達していますね。
バンドウォーク終了後の逆張りSの例
例えば、こんな感じでトレードできたら、利益が出せますね。
高値圏で売り、安値圏で買えたら儲かりやすいです。
上のチャートでSで入る赤矢印の手前で切ったチャートを下に貼ります。こういう形状だと、経験上、バンドウォークが終了して、結構下に行きやすいと感じます。
よくレースのコーナーリングのような感じで、内側に切り込んでいくように下落していくので、私はコーナーリングと呼んでいます。
こういう感じのチャートが出たらエントリーすることにしているけれど、Sするの判断基準としては、この3点に気を付けています。
-
- ボリバンのバンド幅が縮まってきている
- +2σのラインが横向き(私はこれをブロック様と呼んでいる)
- 最後のローソク足の終値が+σを割り込んでいる
この3点がそろえば、大抵キレイなコーナーリングが決まります。
逆にLする時は、-2σのラインが横向きで、ローソク足の終値が-σを越えたところにしていますね。
この青矢印のところも、結果見るとちょっと早かったのですが、この条件を満たしているため、入っていいと思います。
入った後、少し上がってはいるものの、だいたい落ちることが多いです。この時は時間がかかりましたが、結果的には、ちょっと我慢してたら落ちてくれました。
ボリバン使う上で注意していること
しかし、必ずしも上記のような感じにうまくいくことばかりではありません。エントリーするにもいくつか注意しているポイントがあります。
-
- ±2σや±3σにタッチしたからと言ってすぐに逆張りのエントリーしない(+σを割り込むか、-σを越えるのを待つ)
- バンド幅が狭くなってから。開いているうちは、安易にエントリーしない。
- ボリバンだけに頼らず、ローソク足でのシグナルも確認してからエントリー
私の場合は、主にこの3つです。
±2σや±3σは統計上はレアなケースなはずなので、そこにタッチしたら、後はMAに吸い寄せられていくはずだと思いきや、そうならない事も結構あります。
ここでは載せていませんが、過去チャートを追っていくと、ボリバンが縮まらないうちは、±2σのバンドを押し広げて、±3まで到達したり、バンドウォークして一方向に大きく動いてみたりしているのが分かります。
また、σと2σ間、-σと-2σ間でのバンドウォークはたまに出ますが、σあるいは-σを一瞬割ったからと言って、バンドウォークが終わったね~と逆張りするのは早計です。割とだましがありますので、ちゃんとローソク足が固まるまで見た方がいいですね。
10.水平線を引いてライントレード
シンプルに直近の高値、あるいは安値で壁になっているところにラインを引いてみるのもいいです。
そのラインを越えていくなら、順張り、跳ね返されるようなら逆張り。斜めにトレンドのライン引いてる人も多いですよね。
両方やった方がいいかもしれませんが、私は水平の方が、数値が分かりやすく、スマホでもできるし、作業のミスも少ないので、主に水平でやることにしています。
最後に
ローソク足とボリンジャーバンドを見ながら、上記のいくつかのシグナルが来たらエントリー、という感じでトレードしています。
トレードのスタイルとしては逆張り。動いていった後に反転しそうなところでエントリーです。
しかし、上に書いたこれらの手法って広く知られている事だったりしますよね。この記事見て、”よ~し試してみよう”って、これを実践しても、多分トータルでは勝てないでしょう。
知識として知ってるけど勝てない時代が私にもありました。単的に言えば使いこなせていなかったのでしょうけど、勝てない理由って実は値幅にあったと思います。
確率も大事ですが、期待値がすごく大事です。
本当はもっと取れるのに値幅が狭すぎて、全然儲かってないとか、逆に利確までの値幅が広すぎて、折り返しちゃった……とかだと、儲かるものも儲からなくなってしまいます。
勝率は高くてもトータルで損失出ちゃ意味がないのです。
利確する値幅によっても期待値は変わりますが、動く時もあれば動かない時もありますし、時間軸や時間帯によっても変わってきます。
丁度いい値幅にするのって結構難しいものです。これにはかなりのデータ分析やトレード経験が必要だと思います。
とりわけ経験については、機械では作れないレベルの精密な部品を作る職人さんが、指で触っただけで、部品の厚みが分かるようになるのと似ているかもしれません。
そのくらいの経験を積んで、やっとFXで勝てるようになるんだと感じます。